ある本を読み日本の多くの子供たちの甘さを強く感じたので、昨日のアスリートのミーティングではそのことについて話しをしました。
ひとりごとを最近まったく書いていなかったので、そのミーティングの内容をもう少し掘り下げて書こうと思います。
エチオピアといえばハイレ・ゲブレセラシエ選手などを輩出している長距離王国として有名です。
しかしその陸上が盛んなエチオピアには陸上競技場が一つしかないというのです!たった一つですよ!!
このことには本当に驚きました。
東京なんて多摩地区だけでもたくさんあるし、体育大学には立派なトラックがあります。
それなのに国で一つというのは本当に驚きです!
きっとその競技場はトップ選手の練習にしか使えないと思います。
では若い無名選手はどのようにトレーニングしているのでしょうか?
おそらく街中や広場など、場所に拘らず夢を追いかけガンガン走っているのだと思います。
本当に強くなりたいのであれば環境環境など言う前にまず走る。
おそらくそんな感じではないでしょうか。
環境を追い求める人は環境が整わなければ夢を諦めるということにもなりかねません。
よくダイエットできない人の言い訳として、周りの人が甘いものを食べたるからだとか、家の周りが運動できる環境にないとか言いますよね?
それって結局は本人のやる気の問題です!
受験生と進路について話しをすると『陸上をやるための環境を求めて高校を選ぶ』とよく口にします。
このこと自体は間違っていません。
大好きな陸上をやるためにより良い環境を求めるのは極当たり前のことです。
しかし、立ち止まりもう一度自分と向き合い、心の中を見つめ直して欲しいのです。
その環境を求めて受験のために練習量を一気に減らすのは本末転倒です。
確かに急がばまわれとも言いますが、環境の整った志望校に合格することが目標ではないはずです。
いざ合格しても受験で低下した体力を戻すのに時間がかかり、思った活躍は出来なくなってしまいます。
競技を極めたいならば何が一番大切なのか考えて欲しいです。
環境環境ばかり言っている人は結果を全て環境のせいにしてしまうことが多い、ということを認識して欲しいです。
まずは自分です!自分が強くなければ環境が整っていても選手として強くなることはできません!
トレーニング器具が豊富だったらとか、ライバルがいれば自分は強くなれた、などと思ったらそれはそれは自分が弱い証拠です。
そんなことを思う弱い自分を見つめ直しましょう。
選手として強くなるために一番必要なのは自分の強さです。
それを理解してから環境を求めてもらいたいです。
心の強い選手として有名な人が水泳の世界にはいます。
バタフライの松田丈志選手です。
彼の名前を知らない人でもビニールハウスのヒーローといえばわかるかもしれませんね。
彼は4歳の頃からビニールハウスのプールで泳いでいたのですが、秋から冬にかけては水温が10度以下になったそうです。
高校に進学する頃にようやくボイラーが設置され水温が一定に保たれるようになったみたいですが、ビニールハウスの25メートルプールで世界まで上り詰めた(世界水泳銀メダル)松田選手の強さを見てみんなには何かを感じとって欲しいと思います。
私は選手のために環境を整えようと一生懸命努力されている久世コーチを見習いたいと思います。
環境環境と言わない松田選手が育ったのは、きっと環境を整備してあげようと必死に努力されている久世コーチの背中を見ていたからではないでしょうか。
選手とあのような師弟関係を築けたら最高ですね。
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